Palnote vol-147 2024年12月3回号掲載【特集】終活&お金 組合員のお悩みにLPA講座がお役立ち!!
さまざまな形のくらしがある今、「終活」が大きくクローズアップされています。「残された人に迷惑をかけない」ことばかり考えるより、「残りの人生をどう楽しみ、いきいきと生きるか」も重要です。
パルシステム千葉では、LPA(ライフプラン・アドバイザー)によるさまざまな講座を通して、老後に向けて備えておきたいことをお伝えしています。
終活の始めどきは…?
一般的にはリタイア後に時間ができる60~65歳前後から始める方が多いようですが、スタートは本当に人それぞれ。自分でやってみるとわかるのですが、写真などのような思い入れのあるものって、なかなか処分が難しいんです。でも、70代くらいになると不思議と執着が薄れてきて、ドンドン処分が進みますよ(笑)。
断捨離をするにはある程度体力も必要ですが、まずは「やることリスト」を作ることから始 めてみるとよいかもしれません。
<終活のメリット>
- いらないものを処分することで、家の中が片付く
- 残される家族の負担が減る
- 一戸建など、広すぎる家は住み替えることで暮らしやすくなる
- 今後を考えることで、自分の人生を積極的に楽しめるようになる
<終活で気をつけたいこと>
- コンパクトな生活をめざし、田舎から都市部に引っ越した場合などは、人間関係に悩む場合も
- 気分が落ち込む可能性も
- 身近な人と情報交換をしたり、相談窓口を活用しましょう
\LPA’s アドバイス/ 困ったときには
「いったい何から始めればいいのか」「具体的に何をすればいいのか」と困ったら、ぜひ最寄りの市役所に行ってみてください。「大切な人に伝えるノート」の配布(船橋市)、民間事業者との協働によるエンディングサポート(千葉市)など、役に立つ情報や資料が手に入りますよ。
終活はこんなふうに考えましょう
旅立ちの準備
家財道具の整理・処分
財産の整理・処分
お葬式・お墓の準備
デジタルデータの整理 など
残される家族へ
どんな葬儀にしたいか
親族・知人など連絡先のリスト作成
生命保険の見直し
遺言書の作成
書類関係の整理 など
残りの人生を楽しむ
財産の把握
やりたいことリスト作成
自宅のリフォーム、住み替え
終のすみか(施設含む)探し など
\これだけは押さえたい!/
“その日”までにかかるお金
まず一番に確認してほしいのは、ご自分の年金額です。「少ない、足りない」と言われてはいますが、これがあるとないでは大きくその後の人生が変わってきます。ここで注意してほしいのは、年金からも介護保険や健康保険、所得税などの税金が引かれるということ。支給金額の満額で人生設計してしまうのは少し危険です。また、健康保険はお住まいの市町村によって金額がずいぶん異なるので、一度確認しておくとよいかもしれません。インターネットや最寄りの市役所で調べられます。
[モデルケース]平均的なお金の出入り |
お金の“三分割”
手元に入ったお金は「生活資金」「10年後のお金」「老後のお金」に分けて考えましょう。目の前で必要なお金以外は投資による運用も考えてみるなど、さまざまなやり方があります。
\LPA’s アドバイス/ こんなケースも
自分の親が亡くなったとき、「葬儀にかかるお金は親の口座から」という場合が多いと思います。ですが、亡くなってすぐに銀行にそのことを伝えてしまうと、口座が凍結されてお金が引き出せなくなってしまいます。
ぜひ、生前にご家族で相談なさって、葬儀分の費用は先に分けておくなど対策することをおすすめします。
また、相続には相続人全員の同意が必要となります。以前ご相談いただいたケースでは、ご兄弟が消息不明になってどうしても所在がわからない…ということがありました。司法書士に頼んで解決できる場合もありますが、そのままになってしまうことも。相続人全員の居所は、ぜひ確認しておきたいポイントです。
法定後見制度を知ろう
「法定後見制度」とは?
本人がひとりで決めることが心配になったとき、家庭裁判所によって、成年後見人等が選ばれる制度です。本人の不安や判断能力の程度に応じて「補助」「保佐」「後見」の3つの種類(類型)が用意されています。
家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等は、本人を代理して契約などの法律行為をしたり、本人が自分で法律行為をするときに同意を与えたり、本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、本人を保護・支援します。
《青年後見人》どんなことをしているの?
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福祉サービス・介護の手続きや契約のお手伝い
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保険料や税金の支払いなど、お金の出し入れのお手伝い
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よくわからずにした契約の取り消し
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定期的な訪問や状況の確認
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入院や施設への入所の手続きのお手伝い
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書類の確認や施設などへ改善の申し入れ
成年後見人等を付けるには…?
市区町村に設置されている地域包括支援センターや社会福祉協議会などで法定後見制度を利用するための手続、必要な書類、成年後見人等になってくれる方について、あらかじめ相談ができます。最寄りの市役所に行って相談してみてもよいかもしれません。
\1年に1回チェック!/ やることリスト
結局何をすればいいのかわからない…とお困りの方は、簡単なチェックリストから始めてみるのはいかがでしょう。お誕生日など、節目でチェックすることをお勧めします。
※LPA講座で使用している「もしもノート」もご活用ください!
□エンディングノート(「もしもノート」)の作成
□資産の棚卸(銀行の整理や書類の場所等)
□遺言書の作成
□断捨離の実施(契約中のサービスなども含む)
□葬儀やお墓の準備
□医療・介護の準備(延命措置の希望なども)
□住まいの見直し(介護施設なども検討を)
□友人リストの作成
□譲りたい遺品の整理(ペットの行く先なども)
□デジタル終活をする(パスワードの整理など)
□共済や保険の確認(本人・家族)
パルシステム千葉のLPA(ライフプラン・アドバイザー)がお手伝いします!
L P A とは…?
家族の健康や生きがい、お金のことなど、将来に向けてライフプランを考えるにはさまざまな知識が必要になります。生協では、くらしの見直しや家計に関する学習会など、組合員どうしの学びの場を提供しています。そうした学習会で講師をつとめるのが、LPA(ライフプラン・アドバイザー)です。
日本コープ共済生活協同組合が主催する「LPA養成講座」の全課程を受講し、修了試験を合格された方をLPAとして認定します(すでにファイナンシャル・プランナーの資格を取得済みの方は基礎講座を受講いただきます)。
講師のLPAも参加者もパルシステムの組合員。皆さんと同じ目線で学び、おしゃべりしながらさまざまな知識を共有し、対策できる出費や手続きなどについての情報をお伝えしています。「ともに支えあう」という生協が大切にしている精神を体現化している取り組みです。
パルシステム千葉のLPA講師が所持する資格
●ファイナンシャルプランナー 1級および2級
●貸金業務取扱主任者 ●個人情報取扱主任者
●CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)
●AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)
●不動産鑑定士 ●生命保険募集人 ●損害保険募集人
●社会保険労務士 ●宅地建物取引主任者 など
L P A講座 とは…?
日々のくらしの中で、実はとても重要なものは何だと思いますか? …それは、「知識」です。
ライフプランを考えるためには、社会保障、保険や住宅ローン、税金や運用など、さまざまな知識が必要になります。「勉強」というとちょっと身構えてしまいますが、お友だちとおしゃべりする感覚で、まずは「おしゃべりカフェ」から参加してみてはいかがでしょう。
参加講座ではあとから復習できるアーカイブ動画をご用意する場合もあり、深く学びたい方にも好評です。
過去のLPA講座(例)
おしゃべりカフェ 子育て世代のお金の話
おしゃべりカフェ どうする親の終活、自分の終活
おしゃべりカフェ 値上げに負けない節約術
投資の世界のはじめの一歩
教育費と奨学金のお話
高齢者や障がい者などのお金の管理を考えよう など
ほかにも、こんな講座を開催しています
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私にとってベストな働き方とは? 講師:友松さん
税金の仕組みや社会保険の基本を学びます。働いている方、働いていない方、これから働こうと思っている方、育休中の方…すべての方にぜひ知っておいてほしいお話です。税金と社会保険の壁を知り、今後の人生設計を考え、自分に合った働き方を見つけましょう! -
初めてのお買い物(親子企画) 講師:本吉さん
親子で楽しくあそびながらお金の勉強! 簡単なお仕事体験で「パルマネー」を得て、ゲームでお菓子をゲット。それをおこづかい帳に記入しながら計画的にお金を管理する…など、使うだけではなく、お金を得る方法や計画的な使い方、貯金などのお金の流れをあそびながら体験します。
悪徳商法の手口と対処法
千葉県消費生活センターより生活相談員の方を講師に迎え、最新の相談事例から、悪質商法や電話de詐欺の手口をご紹介。消費者トラブル防止のポイントや、万一、トラブルにあってしまった場合の対処法や年々巧妙化する悪徳商法についてクイズなどを交えて楽しく学びます。講座の中でお伝えするため、LPAも組合員といっしょに受講・参加し、司会・運営に携わりました。