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【2024年度】パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金 交付団体 vol.10「NPO法人ハートキッズ・ジャパン」の活動を紹介します!

【事業名】先天性心疾患を持つ子どもと家族の支援事業、先天性心疾患に関する教育及び啓発活動、先天性心疾患に関する治療開発のための支援事業

▼こうして助成金を活用しました!

ハートキッズ教室開催費用、模擬心臓手術材料費、クリスマス訪問のプレゼント代、広報活動費に活用しました。

 

パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金
地域の諸課題に市民事業・活動として取り組む団体を資金や広報の面で支援するために、パルシステム千葉が2001年度から設置しています。

 

子どもの心臓病について社会的認知を

医療に従事していて、生まれながらに心臓病を持つ子どもたちとその家族が世界標準の治療を受けられ、明るい未来が迎えられるようサポートする必要を強く感じました。オーストラリアやニュージーランドには、心臓病を持つ子どもたちを社会全体で見守る「ハートキッズ」と呼ばれる体制があります。ところが日本には学会や患者会はありますが、一般市民が参加するような支援体制はありません。子どもの心臓病について多くの人に知ってもらうために、日本にも「ハートキッズ」が必要だと感じて設立しました。

心臓外科医の体験ができる「ハートキッズ教室」

子どもの心臓病について多くの人に知ってもらい、社会全体でサポートしていく体制を作っていくために活動しています。

小・中・高校生を対象に開催している「ハートキッズ教室」では、3D心臓ペーパークラフトを組み立てながら心臓の構造を学んだ後、心臓外科医のようにガウンと手袋を装着し、本物の器具を使って心臓縫合の模擬体験を行っています。千葉市科学館や千葉市こども交流館などで実施し、4年間で保護者も含め84組が参加。2025年3月には南流山児童センターでも開催します。

参加した子どもたちは、心臓手術の難しさや長時間立って手術を行う医師の大変さに驚いていました。この体験を通して、外目に見えにくい心臓病で苦しむ子どもがいることに気づき、心臓病を持つ方がより暮らしやすい社会づくりの必要性を感じてもらえればと思います。

小児病棟サンタクロース訪問

2021年から千葉大学医学部附属病院の小児病棟にて、クリスマスにサンタクロースに扮して入院中の子どもたちにプレゼント(木製おもちゃなど)を手渡してきています。恥ずかしがる子・素直に喜ぶ子と反応はさまざまですが、入院加療中の子どもたちが少しでも希望を持てるようにと願っています。

また、資金を募るためにふるさと納税とグッズ販売を導入しました。とくにふるさと納税は注目度が高く、直接子どもたちの支援につながるので、寄付をいただいた方たちにも好評です。

在宅療養の不安を軽減するホームモニタリング

単心室症という心臓病をもって生まれた子どもは、複数回にわたる段階的な手術が必要になります。とくに新生児期の最初の手術後は循環や呼吸、栄養接種が不安定になりやすく、ケアする家族にとっても緊張の日々が続きます。そこでパルスオキシメーター(血液酸素飽和度を指先で測る装置)やグラム単位で測れる乳児用精密体重計などで必要な数値を計測し、スマートフォンで誰でも使える専用アプリに記録。それを医療者と共有することで、病状が不安定になる兆候をいち早く見つけようとするのがホームモニタリングです。

当法人ではパルスオキシメーターや乳児用精密体重計を無料で貸し出しており、とくにパルスオキシメーターは新生児用のものから小児、大人まで体格に合ったものを用意しています。また、医療機関向けにはホームモニタリング導入のサポートを行って普及活動に努めています。

脆くて小さな命を支え、温かいまなざしで見守る社会へ

日本には現在、生まれつき心臓疾患を持ちながら成人している方がおよそ60万人います。オーストラリアやニージーランドにも「ハートキッズ」があり、そうした子どもたちを社会全体で見守る体制ができています。日本でも同様の体制が必要です。先天性心疾患のある子どもたちとその家族を社会全体で見守る体制を整え、その子どもたちが将来、活躍できるように温かい心で見守っていただければと思います。

お問い合わせ先

NPO法人ハートキッズ・ジャパン

所在地:千葉県千葉市中央区中央二丁目5番1号
    千葉中央ツインビル2号館7階

メール info@heartkidsjapan.com
ホームページ https://www.heartkidsjapan.com/t/
インスタグラム https://www.instagram.com/heartkidsjapan/